先日購入したマルハギターを早速、修理し始めることにしました。
当初はブログの記事にしようと思っていなかったので写真が少ないですが、雰囲気だけでも感じていただけましたら幸いです。
分解
私がいつも修理しているエレキギターと違って、アコギのパーツの分解はすぐに終わります。
弦をはずす
まずは古い弦をニッパーでカット。
必ず弦をゆるめてからカットしましょう。
ブリッジ側の弦を抑えるピンを12本はずします。
やはり数本は、弦のボールエンドが本体の穴に引っ掛かりますので、丁寧にサウンドホールからも手を入れながらはずします。
ペグ側の弦をはずすときにヘッドの塗装を傷をつけやすいので注意。
ペグをはずす
次にペグをはずします。
古い小さいネジが左右7本ずつで本体に固定されていますので、はじめはゆっくりとドライバーで回し、少し回り始めたら、あまり力を加えずに回してはずします。
これまでに他のギターで、勢いよくネジを回して、ネジが途中で折れたことがありました。
折れたら後が大変です。
なので、電動ドライバーは厳禁です!
古いギターはネジも折れやすいのですが、今回はトラブルもなく、全てのネジをはずすことができました。
この12弦ギターのペグは、片側6本の一体型です。
ブッシュをはずす
ペグをはずすと、ギターのヘッドの穴にはブッシュという小さな金具がついています。
ブッシュがはずれてなくなっているジャンクギターをよく見かけます。
このギターは2か所のブッシュがはずれてしまいましたが、なくさないようにひとまとめにしておきます。
これで一応、分解完了。
次は清掃です。
清掃
サウンドホール内に何かがある
サウンドホール内のカタカタ音がする原因が判明しました。
ギターをぶつけないように、サウンドホールを下にして、何度か振ります。
一番大きな音をさせていたのは、ピックでした。
それでもまだ、小さな異物があるようで、数回同じように振ったところ、なんと、爪楊枝?が出てきました。
前の所有者が細かいところを掃除するために使ったのか、ゴミ箱に向かって投げた爪楊枝が偶然、このギターに入ったのか、詳細は不明です。
何年前の爪楊枝だろうか?
これで異物は全て取れましたが、床を見ると見事な綿埃が落ちていました。
ボディの清掃
次にボディの清掃です。
あまりにも汚れがひどく、ヤニや埃でできた汚れの膜が、ギター全体にコーティングされていますので、中性洗剤をごく少量入れた水を含ませたタオルで、ひたすらゴシゴシ。
この時も水分量が少なすぎると、ギター本体の塗装に傷をつけることになります。
逆に多すぎると木材にしみこみそうなので、タオルを適度に絞って磨きます。
あまり力を加えずにタオルで水拭きしていくと、汚れの膜が取れ始めますので、全体を磨いてきれいにしていきます。
随分ときれいになりました。
ネックの清掃
私は汚れがひどすぎる場合、ネックと指板もタオルで水拭きし、目で確認できる範囲の汚れは取ってしまいます。
指板に中性洗剤を含む水がしみ込んでいかないよう、水拭きは短時間でささっと終わらせます。
フレット磨き
ネック指板を水拭きの後、乾かしたらフレット磨きです。
フレットの両側をマスキングテープで保護して、みんな大好き「ピカール」でひたすら磨きます。
私の場合は、ピカールの蓋の裏側についている液を綿棒でちょっととって、フレットに塗っています。
このピカールは、少量で効果があるので、購入される際は小さいサイズで足りますよ。
次にピカール磨き専用のタオルを用意し、指が摩擦で熱くなるくらいまで磨いたら、写真のようにピカピカになります。
この瞬間がたまりません。
フレットを打ち換えないといけないかな、と思うような汚れでも、ここまできれいになります。
さすがピカール!! めちゃくちゃ綺麗になるので、お掃除にも使えますよ。
フレット磨きが終わったら、仕上げに乾拭きします。
指板の清掃と保湿
次にオレンジオイルをつけた歯ブラシで指板を磨いて、一旦、汚れたオイルをふき取り、最後にもう一度、保湿のためにオレンジオイルを指で塗っていきます。
その後、タオルで乾拭きします。
塗りすぎは良くないとか、そもそもオレンジオイルやレモンオイル自体が、フレット浮きやネックのそりに影響するため、使用しないほうがいいという意見もあるみたいね。
私は「使う派」です。
汚れていた指板が、「綺麗にしてくれてありがとう❤」って喜んでくれているような気がします(夜遅く一人でこそこそ磨いているとこんな妄想が・・・)。
おまけのハードケース
ギターにおまけでついてきたハードケースも汚れがひどく、このままにはしておけないので、これも水拭きしました。
タオルが真っ黒 → 洗う → 拭く → 真っ黒 を数回繰り返したら、何となくきれいになったような気がします。
実際はそんなに見た目が変わりません。
また、ハードケースのバインディングみたいなゴムも、経年劣化で硬くなり、曲線に張り付いていたであろう形状から、浮いてしまってます。
これはこのままでいいでしょう。
ハードケースには、金具が3か所あります。
掃除するまで気づかなかったのですが、金具に「Toyo Gakki」の刻印がありました。
オリジナルのケースなのでしょうか?
「東洋楽器」ということなのでしょうか?
ますますマルハ=東洋水産という感じがします。
ハードケースにも愛着がわいてきました。
次回予告
次回は、調整・弦張り・音鳴らし。
さて、どんな音を奏でてくれるのでしょうか、楽しみ楽しみ。
コメント
コメント一覧 (4件)
汚れたものがピカピカに仕上がる瞬間って楽しいですよね!
もしかして旦那様はA型ですか?
そして、振ったらピックと爪楊枝が出てきたのは笑ってしまいました笑笑
でも古さが残っても逆にギターの古物という味わいがあるかもしれませんね^_^
Janさん、たくさんのコメントありがとうございます。
夜遅くまで起きておられるのですが、無理のないようにしてくださいね。
旦那は残念ながらA型ではないですが、こだわるところはとことんこだわるB型です(笑)
旦那曰く「A型と言われるのはB型の人間にとって最大の誉め言葉です。
ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。」とのことでした^_^;
恐れ入ります。
勝手にA型とイメージしていたらB型でいらっしゃったのですね!
こだわるところはこだわるB型って素敵だと思います^_^
またご教授いただく事もあるかもしれませんが、こちらこそよろしくお願い致します。
ありがとうごㄜ”います(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゚