エレキギターのポット修理|交換せずにガリを消す方法

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ポットの調子が悪いとき、皆さんは「交換」しますか?

ジャンクギターの多くは「音がでません」又は「音は出ますが、ガリがあります」というもの。

原因はポットであることがほとんどです。

なので、ポットを交換すれば直すことができます。

だんな

だけど、ポットって意外と高いんだよね~

<ポットの値段の相場>
国産:500円~1,500円/個
CTS(アメリカ産):1,000円~2,000円/個
中国産:100円前後/個
台湾産:300円~1,000円/個

レスポールの場合はポットが4つついていますから、国産のをつけるとポットだけでギター本体の購入価格かそれ以上になってしまいます。

Yoshimin

交換じゃなくて修理ってできるの?

だんな

できるよ!

ポットを分解して修理することができれば、その分の修理費用を節約できます。

そこで、今回は、

・ジャンクギターを修理したいけど、できるだけ費用をかけたくない
・ポットの修理ってどうやるんだろう?

という方に向けて、

・ポットの修理方法
・修理後の確認方法

について、御紹介したいと思います。

目次

ポットの修理方法

それではポットを修理していきましょう。

配線をはずす

まずはポットの周りの配線をハンダゴテではずしていきます。

だんな

はずす前に配線の写真またはメモをとっておきましょう!

相変わらず手書き・・自分がわかればいいんです笑

ネットにも配線図は公開されていますが、自分のギターと同じとは限りません。

メモが終わったら、配線をはずしていきます。

一度に全部の配線をはずすのではなく、一つづつポットをはずして修理して戻していくと、ややこしくなくてお勧めです。

ポットを分解する

ポットのツメをマイナスドライバーで起こします。

4つともツメを起こすと、カバーがはずれます。

シャフトの内側を見ると、回転する部分にレコードレコードの針のようなものがあります。

レコード状の部分は炭素被膜の抵抗本体です。

この針と抵抗本体の位置によって電気抵抗が生じて、ボリュームがゼロ(最大抵抗値)になったり、ボリューム最大(最小抵抗値)となります。

抵抗本体のところと針の部分に汚れが付着すると、ガリが発生します。

黒く汚れているのがわかります

長年使い続け続けると抵抗本体がすり減ってしまい、交換せざるを得ませんが、そこまでになることはまれです。

ポットの清浄

綿棒の先に接点復活剤を少しつけて、ポットを壊さないように抵抗本体を拭き上げます。

その後ぐるぐると回してみて、スムーズに回るようなら清掃完了です。

わかりにくいけど汚れが取れてます

綿棒の綿の残りやごみを残さずに、しっかりと取り除いておきましょう。

ポットの組み立て

ポットを組み立てて元に戻します。

何かが当たってポットが閉まらない場合は、力づくで閉めないようにしましょう!

シャフトのストッパーが当たっていないか、4本のツメが引っ掛かってないか確認してください。

ストッパーが当たっている場合は、10~20度ほどシャフトを回転させると簡単に収まります。

修理後の確認方法

修理後はきちんと直ったかどうか確認していきます。

テスターを使う

テスターを使って確認します。

テスターはホームセンターで1,000円程度で売られています。

テスターを使う理由

テスターを使わなくても、配線をつないで弦を張る前にアンプに繋いで、ピックアップをたたいたり、ポットを回してガリがないかチェックすることもできます。

また、弦を張った後でも確認できますが、

もしここで直っていないことが分かった場合、また弦をはずして配線をはずして・・・と、作業のやり直しとなってしまいます。

その手間は大変なので、テスターを使っての確認をお勧めします。

テスターにはデジタルとアナログのものがありますが、私はデジタルをお勧めします。

理由は、ポットの抵抗値である250キロΩや500キロΩからの誤差をデジタル数字で確認できるからです。

誤差が10%以上の場合は、故障しているというふうに言われています。

テスターを使った確認方法

テスターの設定を2000キロΩにします。

テストするポットの3つの端子のうち、2番の端子にテスターのプラスまたはマイナスをつなぎ、もう一方は1番3番の端子につなぎます。

1番と3番の端子の違いですが、シャフトを回したときの抵抗の最大と最小が左右で逆になるというだけです。

一般的にボリュームとして使用する場合、1番はアースへ接続し、信号は3番へ入り、2番から出力します。

これを知っておけば、ボリュームを最大にしたのに音が出なくなるという、逆に接続されたジャンクギターも修理できます。

ただし、例外的に、信号を2番から入れて、3番から出力するというものもありますので、元々の配線図を必ずメモすることを忘れないようにしてください。

それではテスターでチェックしていきます。

このポットは250キロΩで、つまみを最大にすると実測は223キロΩを示していました。

つまり27キロΩの誤差があるということです。

10.8%の誤差なので故障しているかどうか微妙なところです。

誤差が10%以上となる場合はポットが故障していると言われていますが、今回は清掃して修理してみることにしました。

明らかに故障している場合のテスターの動き

テスターにつないだまま、シャフトをゆっくりと回してください。

0から250の間を数字がゆっくりと変化していますか?

0から最後に急に250近くの数字になったり、数字が高くなったり低くなったりめちゃくちゃに変化する場合は、ポットの故障です。

またテスターは2000キロΩに設定していますので、その数値を超えるとテスターの表示は「1」となります。

つまり異常値ということ。

壊れたポットや、修理前のガリのひどいポットで試してみてください。

数字が暴れたり異常値のままになったりします。

つまりこの異常値が「ガリ」の正体というわけです。

ポットが故障したら・・

配線後の音出し

配線後に音出しチェックもしておきましょう。

余っているピックガードを使って、音出しチェック用セットを作っておくと、音出しチェックが楽ですよ。

テスターで大丈夫であれば、ガリはでません。

今回は誤差10.8%でしたが、無事にガリが消えて、ポットを修理することができました。

まとめ

ポットは「消耗品」と言われていますが、このように分解・清掃することで、消耗品をより長く使うことができます。

だんな

知っていると少しお得な感じですね。

使い捨ての時代は終わり❣

サステナブルな社会のために、できることから少しづつ始めてみましょう。

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